バニラエクストラクトの作り方。材料2つ、待つだけの自家製レシピ
- バニラビーンズ
- レシピ
- バニラエクストラクト
市販のバニラエッセンスは、香料でバニラの香りを再現したものが大半です。 一方バニラエクストラクトは、バニラビーンズをアルコールに漬けて香りを抽出したもの。 材料は2つだけで、手順はほぼ「待つ」だけです。
一度作ってしまえば、注ぎ足しながら何年も使えます。
材料
- バニラビーンズ 5〜6本(約20g)
- アルコール度数35〜40度の蒸留酒 200ml
アルコールは、香りにくせのないものを選びます。 ウォッカがもっとも素直に仕上がります。ホワイトラムを使うと甘い香りが加わり、 焼き菓子にはこちらのほうが合うという人もいます。
度数は35度以上が必要です。これより低いと香りの抽出が弱く、 保存中に傷むおそれがあります。日本の法律上、家庭での果実酒作りに使えるのは アルコール分20度以上のお酒なので、この点でも問題ありません。
作り方
1. 瓶を消毒する
密閉できるガラス瓶を煮沸し、完全に乾かします。水分が残っていると濁りの原因になります。
2. バニラビーンズを裂く
包丁の先で縦に切れ目を入れ、さやを開きます。種はこそげ取らず、さやごと使ってください。 瓶の高さに入らない場合は、半分に切って構いません。切り口が増えるぶん、抽出はむしろ早くなります。
3. アルコールを注ぐ
バニラビーンズが完全に浸るまで注ぎます。空気に触れている部分があるとそこからカビます。 浮いてくるようなら、瓶を小さくするか本数を増やしてください。
4. 置いて、振る
冷暗所に置きます。最初の1週間は毎日、その後は週に1度、瓶を軽く振ります。
いつから使えるか
| 経過 | 状態 |
|---|---|
| 2週間 | 色は付くが、まだアルコールの角が立っている |
| 1か月 | 香りは出ているが浅い |
| 2か月 | 使い始めてよい頃合い |
| 6か月 | 角が取れ、香りに厚みが出る |
| 1年 | いちばん美味しい |
急いでいても、最低2か月は待ってください。
店で仕込む場合
分量は比率で持っておくと、どの容量にも展開できます。 上の配合は アルコール 200ml にさや 20g、つまり 1L あたり 100g です。
| 仕込み量 | さや | 目安 |
|---|---|---|
| 500ml | 50g(15〜18本) | 個人店の1年分ほど |
| 1L | 100g | 週に数回使う店の1年分 |
| 3L | 300g | 主力に据えている店 |
濃くしたい場合は 1L あたり 150g まで増やせます。 薄いと感じたときはさやを足せますが、濃すぎたものは薄めるしかないので、 最初は上の比率から始めるほうが失敗しません。
仕込みは大きな瓶ひとつより、中くらいの瓶を複数に分けたほうが扱いやすくなります。 熟成中と使用中を分けられるので、切らさずに回せます。
使用済みのさやで作る
新品のさやを漬けなくても、温浸出に使ったさやで十分作れます。
アングレーズやアイスを毎週炊く店なら、さやは月に数十本たまります。 洗って完全に乾かしてから瓶に入れていけば、 エクストラクトを買わずに回せるようになります。
新品ほど香りは強くありませんが、そのぶん本数で補えます。 乾燥が甘いまま入れないこと。 水分が残っていると濁りやカビの原因になります。 乾かし方は使い終わったさやを使い切るに書きました。
原価への効き方はバニラの原価はいくらかで計算しています。
うまくいかないとき
濁る 瓶や、さやに水分が残っています。次回は完全に乾かしてから仕込んでください。 すでに濁ったものは、漉してから使えば問題ありません。
表面にカビが出る さやが液面から出ていた可能性が高いです。 浮いてくるなら、瓶を小さくするか本数を増やして完全に沈めてください。
香りが弱い 待つ時間が足りないか、アルコールの度数が低いかのどちらかです。 35度未満で仕込んだものは、抽出が進みません。
使い方と注ぎ足し
小さじ1/2ほどで、バニラビーンズ1/4本くらいの香りがあります。 アイスクリーム、パンケーキ、カスタード、クッキーなど、加熱しない工程で加えると香りが残ります。
減ってきたら、同じ瓶にアルコールを注ぎ足せます。 バニラビーンズは3〜4回の注ぎ足しまで使えるので、香りが弱くなったと感じたら新しいものに交換してください。
保存
密閉して冷暗所。冷蔵庫には入れなくて構いません。 アルコール度数が高いので常温で数年もちます。中のバニラビーンズが液面から出ないよう、 注ぎ足しのタイミングだけ気をつけてください。
販売はできません
自家製のエクストラクトは、酒類にあたる可能性があるため販売できません。 店内での調理に使う範囲にとどめてください。
商品として出したい場合は、市販のバニラエクストラクトを仕入れることになります。 形態ごとの向き不向きは エッセンス・オイル・エクストラクト・ペーストの選び分けに整理しました。
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