本文へスキップ
Vanilla Studioインドネシア産バニラビーンズ
MENU

アングレーズの炊き方。バニラの香りを最大限に引き出す

  • バニラビーンズ
  • レシピ
  • 業務用

アングレーズは、バニラの質がそのまま出る配合です。 卵黄と牛乳と砂糖しか入っていないので、香りをごまかす材料がありません。

業務用の仕込みを前提に、1L 単位で組み立てます。

配合

  • 牛乳 1L
  • バニラビーンズ 2本(約6g)
  • 卵黄 200g(約10個分)
  • グラニュー糖 200g

バニラは牛乳 1L に対して 1〜2 本が目安です。 ソースとして単体で出すなら 2 本、 ムースなど他の要素と合わせるなら 1 本でも成立します。

1 本あたりおよそ 3g として計算しています。 本数と重量の関係は バニラビーンズ1本は何グラムかに整理しました。

1. 温浸出に時間をかける

ここがいちばん結果を左右します。

さやを縦に裂き、種をこそげ取ります。種だけでなく さやも一緒に牛乳へ入れてください。 さやの側にも香りは残っていて、捨てると 2 本使った意味が半分になります。

牛乳を 80℃ほどまで温めたら火を止め、蓋をして 30 分置きます。

沸騰させ続ける必要はありません。 高温で煮出すと香りは飛びますし、牛乳の風味も変わります。 温度より時間が効く工程です。

前日に仕込めるなら、温めた牛乳にさやを入れたまま冷蔵で一晩おく方法もあります。 翌朝、温め直してから使えば、30 分の浸出より香りは深く入ります。

2. 卵黄は泡立てない

卵黄とグラニュー糖をすり混ぜます。 白っぽくなるまで泡立てる必要はありません。 空気が入ると、炊いたときに泡が浮いて口当たりが重くなります。

砂糖を加えたら すぐに混ぜてください。 卵黄に砂糖を乗せたまま置くと、表面が固まって粒が残ります。

3. 82〜84℃で止める

温めた牛乳を少しずつ卵黄に注いでのばし、鍋に戻します。

弱火にかけ、ゴムベラで鍋底を絶えず混ぜながら温度を上げます。 **82〜84℃**でとろみが付きます。

85℃を超えると卵が凝固し始めます。 温度計を使い、上がりきる前に火から外してください。 鍋の余熱で 1〜2℃は上がります。

とろみの見極めは、ベラの背に膜が張り、指でなぞった線が残るかどうか。 ただしバッチが大きいほど温度が動きにくく、判断が遅れがちです。 量が多いときこそ温度計を使ってください。

4. すぐ漉して、一気に冷やす

とろみが付いたら即座に漉します。鍋に残したままだと余熱で火が入り続けます。

漉したら氷水に当て、混ぜながら一気に温度を下げます。 ゆっくり冷ますと、卵を含む液体としては衛生上も好ましくありません。

分離したとき

粒が出てしまった場合、ハンドブレンダーで回すと戻ることがあります。 完全に固まってしまったものは戻りませんが、 細かい粒が浮いた程度なら、漉したうえで撹拌すれば使える状態になります。

次から防ぐには、火を弱くして時間をかけること。 急ぐと必ず鍋底から固まります。

バッチを大きくするとき

2L、3L と量が増えると、いくつか勝手が変わります。

温度が動きにくくなります。 少量なら数十秒で 82℃に達しますが、3L では数分かかります。 その間ずっと鍋底を混ぜ続ける必要があるので、人手を確保してください。

余熱が大きくなります。 量が多いほど、火から外したあとに上がる温度も大きくなります。 3L なら 80℃で外しても 83℃前後まで上がります。 バッチごとの上がり幅を一度測って、記録しておくと安定します。

冷却に時間がかかります。 氷水に当てても中心はなかなか下がりません。 浅いバットに広げて冷やすほうが早く、衛生上も確実です。

保存

卵黄を含む液体なので、冷蔵で 翌日中を目安に使い切ってください。 表面に膜が張るのを避けるには、密着ラップをします。

冷凍は食感が変わるため、ソースとして出す用途には向きません。 アイスクリームのベースにするなら、冷凍しても差し支えありません。

とろみを用途で変える

同じ配合でも、止める温度で仕上がりが変わります。

用途目安
皿に流すソース82℃。さらりとした状態
添えるソース、器に張る84℃。とろみをしっかり
アイスクリームのベース84℃まで上げてから冷却

卵黄の量でも調整できますが、 まず温度で合わせてから配合を触るほうが、原価を動かさずに済みます。

さやを回す

取り出したさやは、洗って完全に乾かせば再利用できます。

グラニュー糖に埋めればバニラシュガー、 アルコールに漬ければエクストラクトになります。

アングレーズを毎週炊く店なら、さやは相当な量が溜まります。 回す先を決めておくと、実質の原価が下がります。 計算はバニラの原価はいくらかに載せました。

続けて読む