表面の白いものはカビか。入荷時の見分け方
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届いたバニラビーンズの表面に白いものが付いていると、まずカビを疑うと思います。 ただ、バニラの場合は カビではないほうが多い というのが実際のところです。
判断を人によってぶらさないために、検品の基準を持っておくことをおすすめします。 基準さえ共有できていれば、担当が替わっても同じ判定になります。
白い結晶はバニリン
さやの表面に出る、針のように細く白い結晶は バニリン です。 香りの主成分が表面に析出したもので、温度が下がったときに出やすくなります。
拡大すると細い針状で、さやのしわに沿って線を描くように付きます。 指で触ると粉のように取れ、香りはむしろ強くなります。 洗い落とす必要はなく、そのまま使って問題ありません。
寒い時期の入荷や、冷えた倉庫から出したときに目立つことがあります。 仕入れ先が変わったわけでも、品質が落ちたわけでもありません。
カビとの見分け方
| 見る点 | バニリンの結晶 | カビ |
|---|---|---|
| 形 | 針状・粉状。細かい線を描く | 綿状・毛羽立つ。円く広がる |
| 色 | 白のみ | 白のほか、青緑・灰・黒が混じる |
| 匂い | バニラの香りが強くなる | かび臭さ、湿った土のような匂い |
| 場所 | さや全体、しわに沿って | 一点から円形に広がる |
| 拭ったとき | さらさら落ちる | にじむ、跡が残る |
| 手触り | 乾いている | 湿っている、ぬめる |
判断の決め手は匂いと広がり方です。 一点から円く広がっていて、湿っていて、かび臭ければカビです。 さや全体にうっすら乗っていて乾いていて、香りが立つならバニリンです。
形と色だけでは迷うことがあります。 白いカビもあるためで、そのときは必ず匂いを取ってから判断してください。
入荷検品の手順
- 開封してすぐ匂いを確認する。かび臭さがないか
- 数本を取り出し、指で曲げる。しなやかで折れないか
- 表面のつやと色を見る。黒く締まっているか
- 白いものがあれば、上の表で判別する
- 束の内側と底も見る。湿気は下に溜まる
- 入荷日を袋に書いて保管に回す
5 番を省かないでください。 上から見えるところだけを確認して棚に入れると、 底のほうで進んでいた不具合に気付くのが数週間後になります。
当店は A グレードとして、指で曲げても折れないもの、表面につやがあり黒く締まっているものを 選び出しています。基準に届かないものは、必要な数量が揃っていても製菓用としてはお出ししていません。 選別の様子は産地とつくり手に載せています。
グレード表記そのものの読み方は グレードAとプラニフォリア種に整理しました。
カビが出る条件
カビは、水分と密閉と温度差が揃うと出ます。
バニラビーンズはもともと水分を含んだ状態で仕上げてあります。 乾ききっていないからこそしなやかなのですが、 そこに温度差で結露が加わると、袋の内側に水滴が付き、そこから発生します。
避けたいのは次の3つです。
- 冷蔵庫に入れる。 出し入れのたびに結露します
- 密閉容器に入れたまま温度差のある場所に置く。 厨房の棚の上などは日中と夜で差が大きい
- 使いかけを湿ったまま袋に戻す。 濡れた手で触ったさやは、乾かしてから戻す
保存の考え方はバニラビーンズの保存方法に、 業務用サイズでの管理は業務用バニラビーンズの選び方に書いています。
使いかけで気をつける3点
入荷時に問題がなくても、使い始めてから状態が変わることがあります。
濡れた手で触らない。 仕込みの途中に触れたさやは、戻す前に表面を拭いて乾かしてください。 1 本の水分が、袋の中の全体に影響します。
取り出す量を決めておく。 袋を開け閉めするたびに空気が入れ替わります。 1 週間ぶんを別の容器に移し、本体は動かさないほうが状態を保てます。
袋の底を定期的に見る。 湿気は下に溜まります。上から取り続けていると、 底のほうで進んでいた変化に気付くのが遅れます。
カビが出た袋の扱い
一部にカビが出ていた場合、残りをそのまま使い続けるかどうかは 匂いが移っているかで判断します。
離れた場所のさやを 1 本取り出し、裂いて匂いを確認してください。 バニラの香りだけならその袋は使えます。 かび臭さがわずかでも混じっていたら、仕上がりに出ます。
判断がついたら、原因のほうも確認してください。 多くは保管場所の温度差か、使いかけを湿ったまま戻したかのどちらかです。
迷ったとき
判断に迷ったら、開封した状態のまま写真を撮ってお問い合わせからご連絡ください。 束全体が写った1枚と、気になる箇所に寄った1枚があると判断しやすくなります。
届いた状態に問題があった場合の対応は、返品・交換についてに記載しています。
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