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Vanilla Studioインドネシア産バニラビーンズ
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焼き菓子でバニラの香りを残す。入れる場所と温度

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同じ本数を使っているのに、焼き上がると香りが残らない。 焼き菓子でよくある相談です。

原因はたいてい量ではなく、入れる場所にあります。

香りは揮発する

バニラの香りの主成分であるバニリンは、揮発性の物質です。 高温で長く加熱すれば、生地の外へ抜けていきます。

オーブンを開けたときに立ちのぼるあの香りは、 言い換えれば 生地から出ていった香りです。 焼成中に厨房が良い匂いになるほど、製品には残っていません。

したがって対策は、「もっと入れる」ではなく「抜けにくい形にしておく」ことになります。

1. 油脂に移す

いちばん効くのがこれです。

種をこそげ取ったら、まずバターに練り込みます。 バニラの香り成分は油に溶けやすく、油脂に抱えられた状態だと揮発しにくくなります。

シュガーバッター法なら、バターと砂糖を立てる最初の段階で種を入れます。 生地が出来上がってから最後に混ぜるより、明らかに残り方が変わります。

前日に仕込めるなら、種を混ぜたバターを一晩置いてから使うとさらに移ります。

2. 砂糖に移してから使う

種を砂糖にすり混ぜ、密閉して一晩以上置く方法もあります。 砂糖の粒に香りが移り、生地全体に均一に散ります。

さやごと砂糖に埋めておくバニラシュガーを 常備しておくと、この工程が仕込みの手間になりません。

3. 液体で温浸出してから合わせる

牛乳やクリームを使う生地なら、先に温浸出します。

60〜80℃ほどに温めた液体にさやごと入れ、火を止めて 30 分ほど置く。 沸騰させ続ける必要はありません。温度より時間が効きます。

浸出した液体を生地に合わせれば、香りは液体側に抱えられた状態で入ります。 カヌレ、フィナンシェ、マドレーヌなど、液体の比率が高い生地で有効です。

4. 焼成後に足す

焼き上がってから足すぶんは、まったく飛びません。

  • シロップやアンビバージュにエクストラクトを加えて打つ
  • 仕上げのグラサージュやクリームに入れる
  • 粉糖にバニラシュガーを混ぜて振る

焼成前と焼成後で 役割を分けるのが、いちばん確実な方法です。 生地には種を入れて粒を見せ、香りの立ち上がりは焼成後に足す。 この組み合わせなら、使用量を増やさずに印象を変えられます。

温度と時間の目安

焼成条件香りの残り方
160℃・20分(マドレーヌなど)比較的残る
180℃・40分(パウンドケーキ)半分ほど抜ける想定で組む
200℃以上・長時間(カヌレ)生地に頼らず焼成後の追い香を併用

低温で短く焼くものほど有利です。 高温で長く焼くものは、最初から「抜ける前提」で工程を設計してください。

オイルとの併用は悪くない

焼き菓子については、バニラオイルを補助に使うのは合理的な選択です。 油性の香料は加熱に強く、焼成後も残ります。

種はさやから、持続はオイルからという分担にすれば、 種の粒という見た目の情報を残しながら、香りの残り方も確保できます。 形態ごとの向き不向きは エッセンス・オイル・エクストラクト・ペーストの選び分けに整理しました。

なお当店のさやは乾燥をやや強めに仕上げているため、 焼成温度をかけても香りが残りやすい状態です。 100g から業務用のサイズをご用意しています。

よくある失敗

生地の最後に種を混ぜている。 いちばん多いパターンです。 種が生地に散るだけで、香りは油脂にも液体にも抱えられていません。 バターか液体に先に移してください。

エッセンスを焼き菓子に使っている。 水溶性のエッセンスは加熱で飛びます。 焼き菓子に香料を併用するなら、油性のオイルを選びます。

さやを捨てて種だけ使っている。 さやの側にも香りは残っています。 種だけを使う工程なら、残ったさやは必ず二次利用に回してください。

本数を増やして解決しようとしている。 入れる場所が同じなら、量を倍にしても抜ける割合は変わりません。 先に工程を見直すほうが、原価をかけずに効きます。

前日仕込みが効く理由

香りを油脂や砂糖に移す工程は、時間が効きます。

種を練り込んだバターを一晩置く。 砂糖にすり混ぜて密閉し、翌日使う。 どちらも作業時間は数分増えるだけで、当日の手間はむしろ減ります。

仕込みの流れに組み込めるなら、 本数を増やすより確実で、費用もかかりません。

使い終わったさやを捨てない

温浸出に使ったさやは、洗って乾かせば再利用できます。 焼き菓子中心の店では種だけを使う場面が多く、さやが余りがちです。

まとめてエクストラクトに漬ければ、 そのまま 焼成後の追い香に使う材料になります。 循環の作り方は使い終わったさやを使い切るに書きました。

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